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『BIG BANG BOY』の意味を紐解く

本日18時に解禁となったTravis Japanの新曲『BIG BANG BOY』。虎者NINJAPAN2021のテーマ曲でもあります。そのMVがこちら。なんと全編英語。

Travis Japan「BIG BANG BOY」MV(「虎者 NINJAPAN 2021」テーマソング) - YouTube

さて、こちらの歌詞の内容をひとつずつ和訳しながら意味を紐解いていきたいと思います。

 


(★)

BIG BANG wow-ey oh-ey

BIG BANG oh oh oh oh

BIG BANG wow-ey oh-ey

BIG BANG oh oh oh oh

 

  

まず、今回の曲のタイトルにもなっている『BIG BANG』とは何なのでしょう。具体的に何を指すのか定義を調べると、「宇宙が高温高密度の状態から始まり、それが大きく膨張することで低温低密度になっていったとする傍聴宇宙論」だそう。簡単に言うと大爆発を指すのですが、宇宙が誕生する契機となったものですから、そもそもの規模が違います。およそ150億年前、宇宙に存在する全ては一箇所に集まっており、それがビッグバンをきっかけに大きく飛び散り、星々が誕生したとされています。現在の宇宙の誕生です。

この曲のタイトル『BIG BANG』が何を指すのか、歌詞の内容を踏まえて考えていきましょう。(※和訳は直訳ではありませんのでご理解ください)

 

  

The skies are glowing

(空が輝いているよ)

See them sparkle and shine

(きらめいている)

Sending you signs

(君に合図を送っているんだ)

Don't  make a sound

(よく聞いて)

I gotta tell you a secret,girl

(今から秘密を教えるよ)

Wanna get closer

(ほら近づいて)

The starts are moving

'Cause it's time to get down

(宇宙が動くその時が来たんだ)

We breaking the ground

(大地が割れ)

The constellations got me spinning

(星々は回りだす)

I've never seen a view so fine

(こんな景色見たことないね)

Deep in your eyes

(君の瞳の奥深く)

I can see what's inside

(僕には分かるんだ)

What you wanna do?

(どうしたい?)

I can make it true babe

(叶えてあげる)

Any fear that you hold

(君が抱いている怖さを)

Starting now,let it go

(さぁ、解き放とう)

Don't  try to fight it

(戦わなくていいんだ)

This is your chance to explode

(今こそ飛び出す時だ)

Big bang to the top

(高みへ行こう)

Let me show ya

(そして聞かせてあげる)

Hear me roar now

(僕の雄叫びを)

 

 

この2人(君と僕)の頭上の星々が動く時が来ているという意味の歌詞。星々が回り出し、宇宙が動く時、すなはちビッグバンがすぐそばまで来ている事を意味します。ここでいうビッグバンは、150億年前に宇宙を誕生させたあのビッグバンではないでしょうから、この2人の中に秘めている感情の爆発を比喩したものだと考えられます。ビッグバン、つまり、感情を表に出す事を怖がる彼女に、大丈夫、怖がらなくていいんだ、そのまま曝け出してと手を引く彼。一緒に高みへ行こう。そしてサビ前に来る「roar」。これは咆哮、つまりとどろき、雄叫びを意味します。のちにサビに「tiger」が単語として登場しているので、恐らく虎にかけているものと思われます。

 

 

Get your engine fired up

(エンジンをかけて)

Feel the power all around

(全ての力を感じるんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

Like a tiger in the wild

(荒野を駆ける虎のような)

Thunder striking in the night

(夜空を切り裂く雷のような)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

 
ビッグバンのように、内側に秘めていた想いを外側へ弾き飛ばしたい。全てを曝け出して、爆発したい。そんな内なる想いを感じられるサビです。TigerとThunderの韻が踏まれているのもおしゃれ。荒野を駆ける野生の虎と、夜空を切り裂く雷。どちらも強くて荒々しい。

 

 

So dangerous

(危ないよ)

Give you a sensation that you've never known

(初めての感覚を教えてあげる)

I'm by your side

(君の味方でいよう)

Now let me open up your heart

(だから君の心を僕に教えて)

Going higher than the clouds

(雲よりももっと高く)

Wanna hear you scream and shout

(君の本音が聞きたいんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

 
感情を表に出すことに躊躇いがない彼と、それに恐怖を覚える彼女の対比。怖くないよ、どんな本音をぶちまけようとも僕は君の味方でいよう、と約束しています。どんな気持ちをぶつけられようと、どんな叫びを聞こうとも、一緒にいようという決意が感じられます。

ところで、この彼と彼女って誰なんでしょう。

 

 

★(繰り返し)

When all your troubles make you tumble and fall

(不安や苦しみが君を襲う時でも)

Never let go

(君を離さないよ)

Step into the light

(光が差す方へ)

Let'em know we ain't gonna stop

(歩みを止めないんだ)

We only get better

(高みへ行くだけさ)

Unshakable, that's right

(さあ揺るぎない真実を)

No playing around

(遊びはここまでだ)

We're stealing that crown

(その王冠を奪いに行こう)

Get on the rocket

(ロケットに飛び乗って)

Are you ready?

(準備はいいかい?)

We're blazing through the atmosphere

(大気圏で燃え上がろう)

Nowhere to hide

(もう逃げる場所はない)

I don't need no disguise

(ありのままでいいんだ)

I'm the living proof

(僕たちが生きている証拠だ)

Anything can happen babe

(何が起きてもおかしくない)

Take you through the highs and lows

(良い時も悪い時もあるけど)

Let our story unfold

(僕たちがこの物語を動かすんだ)

Here in the darkness

(暗闇の中)

I can still hear the encore

(まだアンコールは鳴り止まない)

Big bang to the floor

(ステージへのビッグバン)

Let me show ya

(そして聞かせてあげる)

Hear me roar now

(僕の雄叫びを)

 

 

ここでfloorという単語が出てきてハッとしたんですが、「The Show」でも出てきましたよね。「恥じらいなんてフロアに散らかせ」という歌詞が。Travis Japanがフロアと歌うと途端にステージが浮かぶんです。Big bang to the floor。直訳するとフロアへのビッグバン。つまり、ステージ上で放つ気持ちのうねりや渦のような熱い気持ちなのではないかと。そして、今まで「君と僕」の歌だと思っていたこの「BIG BANG BOY」はこの解釈を経て途端にステージ上のTravis Japanとそれを享受する客席の歌へと変化します。暗闇の中、アンコールが聞こえる。僕の雄叫びを聞かせてあげる、というのは、マイクを通してステージ上で放たれるTravis Japanの思いなのではないかと。

 

 

Get your engine fired up

(エンジンをかけて)

Feel the power all around

(全ての力を感じるんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

Like a tiger in the wild

(荒野を駆ける虎のような)

Thunder striking in the night

(夜空を切り裂く雷のような)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

 Hey

So good ,so bad

(さぁ、最高で最低だ)

Big hang,that's how we ride

(ビッグバンこそが僕たちの表現方法だ)

See now you gotta believe it

(目に映したものを信じてよ)

If you wanna go up up up

(高みに行きたいなら)

We gonna break down,shake down

(遠慮はしないよ)

Move it up

(動きだそう)

Like a big big big bang

(膨れ上がる爆発のように)

Let's make it loud

(声をあげて)

Across the world

(世界中を巻き込んで)

Gonna make it come alive

(増幅させよう)

Just believe in your soul

(君の気持ちを信じてよ)

BIG BANG BOY YEAH

(爆発させよう)

 


もっと上に行きたいなら、声をあげて、世界中を巻き込んでこの爆発を増幅させよう。Travis Japanの起こした渦を決して内側だけで終わらせないために、外側へ向けた大きな大きな渦へ、大きな大きな爆発へ変えて行こう。そういう思いが読み取れる気がします。

 


Get your engine fired up

(エンジンをかけて)

Feel the power all around

(全ての力を感じるんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

Like a tiger in the wild

(荒野を駆ける虎のような)

Thunder striking in the night

(夜空を切り裂く雷のような)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

 

 

Get your engine fired up

(エンジンをかけて)

Feel the power all around

(全ての力を感じるんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

Like a tiger in the wild

(荒野を駆ける虎のような)

Thunder striking in the night

(夜空を切り裂く雷のような)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそがビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

 

So dangerous

(危ないよ)

Give you a sensation that you've never known

(初めての感覚を教えてあげる)

I'm by your side

(君の味方でいよう)

Now let me open up your heart

(だから君の心を僕に教えて)

Going higher than the clouds

(雲よりももっと高く)

Wanna hear you scream and shout

(君の本音が聞きたいんだ)

I'm the BIG BANG BOY

(僕こそビッグバンだ)

Gonna be the BIG BANG BOY

(爆発したいんだ)

 

★(繰り返し)

So good,so bad

(最高で、最低だ)

 


この曲で言う『ビッグバン』は、150億年前に宇宙の誕生の契機となったそれではありません。時は2021年。熱が内部で膨れ上がり爆発寸前まで来ている7つの星々の集まりが、Travis Japanという宇宙が、大きく爆発するとんでもない契機となる、そんな曲なのかもしれません。